2021年03月11日 東日本大震災10年
「津波てんでんこ」の教訓を伝えて行かないと、、、
私は小学6年生から中学卒業までの4年間、
岩手県釜石市で過ごした。
釜石は、三陸海岸のど真ん中に位置し、
山が海までせまっているリアス式海岸。
私の通った中学校は海に突き出た高台にあり、
授業中、ボーっと海を見るのが好きだった。
震災の救助活動がやっと一段落した5月に、
災害ボランティアで行かせてもらった。
その時の写真
建物や町並みは写真を控えていたので
差し障りのない写真だけ撮った。
これは、岸壁に打ち上げられた大型船。
波で滅茶滅茶になった車の墓場。
がれきの中、片づけを手伝う地元の小学生
とボランティア(私の長男)。
こんな災害の中、釜石市の小中学生で登校
していた生徒の生存率は、、、
なんと100%!
これが「釜石の奇跡」と言われてる。
三陸では過去に何度も大津波の被害があり、
その経験から、「津波てんでんこ」の方言を
かかげてる。
「てんでんこ」は、「各自」「めいめい」を
意味する「てんでん」に、東北地方などで
見られる「こ」が付いた言葉。
すなわち、「津波てんでんこ」をそのまま
共通語に置き換えると「津波はめいめい」になる。
震災後の研究での「津波てんでんこ」は、
- ●自助原則の強調(「自分の命は自分で守る」)津波から助かるため、人のことは構わずに、てんでんばらばらに素早く逃げる。
- ●他者避難の促進(「我がためのみにあらず」)素早く逃げる人々が周囲に目撃されることで、逃げない人々に避難を促す。
- ●相互信頼の事前醸成 大切な他者と事前に「津波の時はてんでんこをしよう」と約束し、信頼しあう関係を深める。
- ●生存者の自責感の低減(亡くなった人からのメッセージ)大切な他者とてんでんこを約束しておけば、「約束しておいたから仕方がない」と罪悪感が減る。
教訓にさせていただきます。
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